2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

サッカーの基礎理論⑥

パスの区別から言えることは何であろうか。一見するとパスはつながるか否かが問題のように映る。だがサッカーはボールポゼッションを競うゲームではない。正確にパスをつなぐことと同じく、相手守備陣の急所を突いてゴールを目指すことも重要なのだ。ボール…

サッカーの基礎理論⑤

パスの区別 ①レシーヴァーの足元へ②レシーヴァーの走りこむスペースへ a)仕掛けるb)つなぐ (例) ①-a) フォワードへの楔のパス -b) キーパーへのバックパス ②-a) マンツーマンマークされな がらオーヴァーラップするサ イドバックへのパス -…

サッカーの基礎理論④

攻撃とは何か? サッカーは相手よりも1点でも多くゴールを目指す競技である。 攻撃とは得点につながるあらゆるプレイである。前線からプレスをかけて積極的にボールを奪いに行くことも、一定のリスクを負った攻撃の一手段である。ここで言うリスクとは、組織…

サッカーとは存在論である/The football is the ontology.

就学前の子供たちにサッカーをさせるとボールの周りに密集ができる。いわゆる 「だんごサッカー」の状態になる。これは彼らにとってボールを蹴ることこそが、サッカーの本質であることを表している。 ボールに触れずして何をもってサッカーと呼べるのか、と…

サッカーの基礎理論③

守備の正しいポジション 守備とは正しいポジションで待ち構えることであるが、それでは正しいポジションとはどこだろうか。守備における原則として最終ラインは一人余らせる。1トップに対しては2人で、2トップには3人で対応する。 マクロ的には4-4-…

サッカーの基礎理論②

組織的守備とは何か? もし個人の能力のみで対応するのであれば、目の前の相手に対して正対して、前後左右どちらの方向に向かっても常に反応できる体勢で待ち構えることが正しい守備と言える。しかしサッカーは1チーム11人でやる集団競技である。周囲の味方…

サッカーの基礎理論①

守備とは何か? ボールを奪うことは、我々の仮定の下では、決して守備ではない。サッカーの技能・経験が同じプレイヤーの間では、主導権は常にボールホルダーの側にある。ボールホルダーの前進を止め、そのプレイの選択肢をある程度限定できれば守備としては…

サッカーの基礎理論

サッカーの基礎理論~~経験知の言語化の試み~~ プロローグ サッカーにおける経験を一般化して説明することは難しい。あらゆる場面を想定して効果的なプレイを指示することはできない。しかしあえて理論化することできれば、未経験の場面に遭遇したプレイ…

日本サッカーの守備の誤解

「日本サッカーの新たな守備文化の醸成を目指して」 前半15分、後半残り15分に失点をしないこと重要性はしばしば指摘される。しかしサッカー日本代表の歴史を振り返ったとき、この大事な時間帯に失点を繰り返してきたのも事実だ。 我々は「ドーハの悲劇」を…